温石とは何か?ホッカイロみたいなもの?

温石(おんじゃく)  今も昔も、寒さや暑さから逃れたいのは同じです。
衣服は高価な手作業物で、庶民には滅多に手に入るものではありませんでした。そこで昔は藁(わら)を使って、雨や雪を避けると同時に防寒の機能も備えました。
中空でたいへんにかさ張りますが、断熱材としては理想的です。但し、火にすこぶる弱いので温まるには注意が必要でした。 しかし、「どうしても暖をとりたい」場合はどうしたでしょう。
考えればすぐに懐炉(カイロ)が浮かびます。しかし維新後にならないと、薄くて丈夫な鉄はできませんでした。和鉄はどうしても厚さが5~6mないと、破けてしまい薄く平たく叩きのばせないのです。
刀はどうしたといわれそうですが、あれは鍛造を繰り返した後、砥石で磨き上げる芸術品に近いものです。とても日用品には使えません。台所で使う包丁も、鋳物で作って回転砥石で削り出す力技です。
切れればよいので、精度は二の次。金や錫(すず)等は、薄く叩き延ばせました。金箔がその例です。 釘、鍬(くわ)、鎹(かすがい)等も長辺がそれなりにあれば作れました。
千歯扱き(せんばこき)は二つの部品に分けて、組み合わせてつくりました。炭を使うなら良さそうですが容器の鉄がかさ張って重たく、実用にはなりません。 正解は温石(おんじゃく)。熱した石を包み、懐に入れました。今のカイロの先輩です。
今日見るものは例外なく中央に穴があります。石を取り出す時、棒を使った名残です。
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